シイタケ

シイタケ(椎茸)は学名を「Lentinula edodes」というキシメジ科のキノコです。日本では食卓に上る機会も多く、最もよく知られたキノコの一つです。医薬品である抗悪性腫瘍剤「レンチナン」はシイタケの子実体(通常、食べる部分)から抽出した成分を精製したものです。
独立行政法人「国立健康・栄養研究所」の≪免疫・がん・炎症≫に関する評価
≪効果がない≫ことが示唆される *医薬品の『レンチナン』を除く
『シイタケは前立腺がんに対して、効果がないことが示唆されている。前立腺特異的抗原価で調べた結果、シイタケエキスを摂取しても、症状の進行を予防することはできなかったという報告がある』
以下、医薬品『レンチナン』に関する記載
『レンチナンに関しては胃がん、大腸がん、卵巣がん、乳がん、肺がん、膵がん、肝臓がん、食道がんの付加的治療への使用については有効性を示唆する予備的な報告があるが、無作為化比較試験で有効性が示唆されているのは胃がん大腸がん及び肺がんのみである』
『レンチナンに関して、ティーエスワン(抗悪性腫瘍薬;テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤)との併用で、ティーエスワンの副作用発現が抑制されたと報告されている
『レンチナンはHIVの治療において、治療薬DDI(didanosine)の付加的治療として用いる場合、有効性が示唆されている』 『微粒子分散レンチナン含有食品に関しては、胃がん、大腸がん、膵がん、肝臓がん、乳がんで有効性を示唆する予備的な報告がある)が、無作為化比較試験で有効性が確認された報告はない』
『微粒子分散レンチナン含有食品に関して、抗がん剤との併用で抗がん剤の副作用発現が抑制されることが示唆されている』
『花粉症の患者60名を対象とした二重盲検無作為化プラセボコントロール試験において、微粒子分散レンチナン15mg/日を8週間摂取させたところ、アレルギー症状の抑制がみられたという報告があるが、さらなる検証が必要である』
『アトピー性皮膚炎患者39名(24-58歳)を対象とした比較試験において、微粒子分散レンチナンを15mg/日、3ヶ月間摂取させたところ、病変の面積、皮疹の程度、自覚症状、SCORADスコア(Severity Scoring of Atopic Dermatitis score;アトピー性皮膚炎の症状の点数評価)の改善、血中のアレルギー原因物質である非特異的IgEや特異的IgE(ハウスダスト,ダニ,スギ花粉)の低下が認められたという予備的な報告があるが、更なる検証が必要である』